らいちゃんの人生墜落日記Part2

主にVintage Crown/Ureiアンプ修理が得意な、オーディオ機器修理人です。(他社もOK)他ではまず無い濃ゆい映像機器ネタあり、きゃりーぱみゅぱみゅさんの大ファン。

いろいろ

今週はGW後の土曜日は仕事、テレワークでした。
なんだかんだで家でPCパチパチやってると疲れます。
そこに体調がまだ良くない娘の面倒も見なければいけません。
まぁ娘の体調はほぼいつも通りになったので一安心。
今日はカウンセリングの日。そろそろネタ切れ感が(笑)。
いつも言われることは同じで、出来るだけ熱中して打ち込める事に気持ちを向けて、マイナス思考は出来るだけしないようにしましょう、という事です。

f:id:rai_chan:20210509140409j:plain
神戸駅で見かけた標識

カウンセリング帰りに神戸駅ホームで見かけた標識。
見た瞬間、これが何を示すのか判るのは、やっぱ鉄ヲタだよなぁと思った次第。
手前からスーパーはくと6両編成、次はらくらくはりま289系用6両編成、次ははまかぜキハ189系、および117系8両編成の停止位置です。189系ってかにかにのシーズンでも8両でしたっけ?3両+3両の気がしたんですが・・・。117系は臨時運用の京都に居る緑色のやつなのか、WEST EXPRESS銀河の117系なのか?銀河の方は6両となってますね。
あとですね、鉄道がらみで。

www.youtube.com
この解説、凄く良く出来ていて鉄ヲタはぜひ見るべき。
仕事で以前は産業用インバータ触ってましたからこの「キャリア音」の存在は判ってるんですが、どうしてそれが出るのかは深くは知りませんでした。また三相誘導電動機からこの音が出るのは少なからず損失になっている筈なのですよね。
産業用インバータはパラメーター設定でこの周波数変更もできました。
そういやウチのシエンタからもこの音が少なくともしている筈(運転していると分からない)。
その辺の疑問が一気に解決しました。このイチケンさんの動画は電気屋として見る分には勉強になりますね。
回路もディスクリートで組んであって素晴らしい。
こーゆーのは重電屋さんの時代、教育して欲しかったですが無かったですね。
回しているモーターは元我が社の1馬力の汎用内扇型三相誘導電動機ですね。どこにでもあるやつです。
また凄いのは室内に電気自動車のモーター持ち込んでたり。三菱アイミーブの廃車から出たものだそうですが、中を見るとまんま三相誘導電動機ですねー。いや懐かしい。元ホイスト屋としては修理で呼ばれた客先で真っ黒に焼けた巻上モーターのステーター(コイル)を高所で外して、良くモーター修理屋さんに持ち込んだものです。そういう、焼けたモーターを巻き直ししてくれる業者がだいたい工業地帯近辺に1件はあります。
早い所だと翌日には仕上がってるんで、引き取って取り付けしていました。でも売れ筋の2.8t、5tのステーターは基本常備していました。私のやってた頃はまだまだ時代も緩かったので、メーカーサービスとしてもあまり疑問を持たず巻き直しに出してました。
なぜ焼けるのか?本来はサーマルプロテクターがあって止まる回路になっています。
しかし焼ける現場は焼けてました。大半は巻上ブレーキのロック。ブレーキメカが使用頻度が多くてガタが来るとロックしてモーターが焼けます。本当はサーマルプロテクターが働くはずなんです。その時点で使用を止めて修理屋に電話すればまだいいのですが、忙しい現場だと冷まし冷まし使うので復帰、動いたから使う、ってのを繰り返して巻線の絶縁が劣化し焼けます。なのでブレーキロックによるモーター焼損は高額になっていました。
このブレーキ、三菱の人が見て「これは良く考えている、凄い」と言わしめたらしいです。
確かにこの自動調整ブレーキは良く出来てます・・・が、一度ブレーキロックするとブレーキ組品で交換することになってやや高額になるのが難点です。一般的な顧客でしたら数年に1回は交換になります。頻度が低いと交換することも無いかも知れません。
ブレーキロックする時期にはブレーキホイル、ブレージジスク、下手するとエンドブラケットやローター軸も摩耗していますからね。ユーザーが分解点検をほとんどしない3t未満のクレーンでは当時から良くある話でした。
(5t以上だと2年に1回の検査があるので、たいていその時にどっかしらの業者が分解点検し性能検査立ち合いまでしているので割と安全)
コンプライアンスのうるさい今の時代、こういう巻き直しによる修理ってメーカーサービスでも未だやってるんでしょうかねぇ?
同様に純正品以外の修理作業とか。ワイヤーロープとか客先支給品で、メーカーの純正ワイヤーの同等仕様品を作って支給される事もありました。確かに純正のワイヤーの値段は、ワイヤーロープにしては恐ろしく高額。
良く客先からも「なんで市販のワイヤーロープの先端をメーカーが半田上げしたものがこんなに高額なのか」と言われたものです。
ロープエンドの仕上げは、日立は半田上げ、三菱は圧着、日本ホイストは切りっぱなし、神内や明電、東洋、東芝(IHI)はどうだったかな。
半田上げにこだわる理由としては「点検の時、半田上げだと徐々に抜けていくので事前に交換出来て安心。圧着は一気に抜け落ちる」との事。でも私が関わった12年の間、抜け落ちる事例はまずありませんでした。
コンプラ面ではホイストは労働安全衛生法の絡みもあり当時からシビアな面が多々ありました。
労働基準監督署やクレーン協会などとの交渉等も20代の若造が一人でやってましたね。今思えば無茶です。
特に簡易リフトは当時から基本ノータッチとしていましたが、これも時代の古いものだと合法だったりしたのでそういうのは仕方なく点検していました。(昭和30年代とかのものでした)
簡易リフトは時々死人が出るやつです。減っては来ていると思いますが、時々怪しげなのがありますのでご注意を。
さて、ホイストのモーターに関しては、メーカーのB種絶縁処理より、巻き直したモーターの方が心持ち長持ちしていたような。少なくとも性能面、耐久性での違いはありませんでした。
今、絶縁等級を調べるのに久々に元我が社のWebページを見るとK型ホイストって新しいのが出てますね。
インバータホイスト Kシリーズ ≪30t 高速形ホイスト≫:日立産機システム
なんか写真見るとモーター2個ってのは変わってないですね。写真がすっげぇイマイチなんですが(なんでこういう見づらい写真を使うかなぁと思います)モーターを左右に並べるんではなく、縦に並べてますね。これがどういう形でHシャフトにつながっているのかは疑問。
奥のモーターは通路側じゃないからメンテナンスはちょっと怖い、まぁ30tのガーターなら幅は広いか。でも絶縁トロリー給電とかだと作業性は悪そう。
この写真、メインモーターのブレーキカバーが何故か開いているんですよ。普通は閉まっている写真を載せるよね。もっとマシな写真なかったんかい!元プロなので変だなーと思って見て気づきました。なんか小さく見えるけど30t以上の機種なので写真マジックなんだろうな。でも頑張って30tでワイヤー4本掛けにしたのはエラいと褒めて終わっておきましょう。(笑)
昔の30tはワイヤー8本掛けなので、ホイストだとなかなかフックが降りてこないんですよ。これもインバータが解決し軽負荷高速って機能がついたので、巻き上げ速度は以前の2倍までは出せるようになって当時は驚いたもんです。昔は、たまにしか使わない30tと、巻き上げ速度もそこそこ早くて使い勝手の良い5tくらいを捕巻にしてたりしましたが、それをすると寄り寸法(クレーン走行レールからフック中心位置の最小距離)が犠牲になるのですよね。それを改善できる(ただしフックはでかい)んですよ。
もともと、昔はほとんどの現場は30tともなるとホイストを使わず、いわゆるクラブトロリ式クレーンが普通でした。
やはり使い勝手でホイストは15tか20tまでが一般的でした。
しかしクラブはメンテナンスも手間、構造も複雑、費用も掛かる。その上クレーンを設置する会社としても、クレーン運転士を専任でクレーン上に一人つけなければいけません。
床上操作で許されるならば、経費削減できるので30tのインバータホイスト式クレーンてのは地味に売れると思っています。
(確か50tもワイヤーの掛け数を増やしただけだった記憶があります)
ただ吊り荷の問題で、運転室上から見下ろす方が良い製品やシビアな制御をする場合、使用頻度が高い現場は依然クラブ+運転室なのかなとは思います。
それにしても今のインバータホイストはUSBメモリが刺さるのね。凄い。これに使用頻度記録ができるって。
今まではせいぜい起動カウンターだけだったんですがねー。時々、シビアコンディションな現場で使用されるホイストはモーターが過熱で焼けたりすることがあって揉める事が多かったんですよね。インバータ式だと、多分過熱の前にインバータが止まるでしょう、焼けたという事例はありませんでした。
昔話をするとどうにも長く語ってしまうのは50歳が近いからですかね。