らいちゃんの人生墜落日記Part2

主にVintage Crown/Ureiアンプ修理が得意な、オーディオ機器修理人です。(他社もOK)他ではまず無い濃ゆい映像機器ネタあり、きゃりーぱみゅぱみゅさん、YOASOBIさんの大ファン。

PS-400のメンテと修理

ヤフオクで無事に落札されたPS-400のメンテを終わって通電チェックしていました。
するとパチッと音がしてショートしたときの匂いが・・・。
当然ですがすぐ電源が切れるよう、テスト機器用の電源にはブレーカーが設置してあってすぐ切ったのですが、回路に何かしらダメージがあるかも知れません。
すぐチェックを開始しましたが、回路にはなんら不審な点は無いのです。
配線を外してチェックしたりとかいろいろやってみましたが特におかしい感じもありません。
改めて通電してみますが、今度は正常動作のような・・・と思いスピーカーをつなぐと音は一応出るものの、ボリュームを上げたときにハム音が聞こえるのと、CH-1のシグナルLEDがうっすら点灯。
うーむ、面倒なことになったなとオペアンプを交換してみたりしましたが異常なし。
冷静に考えると終段Tr含め基本回路は正常動作している様子。
ハム音が両chに及んでいることから電源周りが怪しいなと思いオシロスコープでVCCやら9.1V系を調べると、プラス側回路だけ異常な波形が観測されました。
見事なまでの正弦波(ノイズ交じり)です。オシロ上では120Hzと表示されていました。
VCCは60Vあるので怖いですね・・・。
ここはほとんどリップルが無い状態のはず。現にマイナス側回路はリップルが見えません。
となると、怪しいのはブリッジダイオードから平滑用電解コンデンサ、その途中の配線です。
ブリッジダイオードは手持ちがあったので交換してみましたが、特に問題ない状態でした。
となると怪しいのは、まさかの平滑用電解コン。
容量チェッカで調べるとなんと9.1uFとか・・・正常側を調べると15600uFとかで正常。
電解コンデンサはインシュロックで固定されていましたが、手に入れた際には切れてしまっていて私が交換していました。もしかすると輸送中にショックがあったのかも知れません。
てな訳で、電解コンデンサを調べると固定ネジが緩んでいました。
一見ネジは締まっているようでしたが、残念ながら回路的には浮いていたようです。
ネジを締めて容量チェッカで調べると問題なくなりました。
改めて通電するとノイズも無くなり正常動作となりました。
結論がわかるとたいしたこと無いのですが、2時間くらい費やしました。
電源回路のリプル波形が判ったので今回は割と楽でしたが、それが判らないとなると難しいかも知れませんね。オシロのお陰ではあります。
あとはしばらく動作確認を続けてオフセット調整とバイアス調整をすれば完成となります。