らいちゃんの人生墜落日記Part2

主にVintage Crown/Ureiアンプ修理が得意な、オーディオ機器修理人です。(他社もOK)他ではまず無い濃ゆい映像機器ネタあり、きゃりーぱみゅぱみゅさん、YOASOBIさんの大ファン。

チップ電解コンデンサの取り外し

みなさん、やはり苦労されているようですね。私も嫌いです。
どこぞで過去にやったDH35000の弁当箱の記事を探してきて「やりたいけど、どうすればいいの?」と質問してたりしました。
アレは素人には不可能です。
今回、VP7723Aでは楽に交換できました。
交換ですが、先ず家庭用のその辺のコテでは殆ど無理でしょう。少なくとも業務用クラスのコテが欲しいところ。
HAKKOのFX-888Dがお安くてお勧め。1000円で買えるコテとは雲泥の差です。
しかもホビー用であれば長いこと使えます。
少なくともワット数が調整できるコテを使用してください。出力は部品の接続されているパッドにより決めればよいでしょう。
ベタにつながっている場合は少し出力を高めにします。
チップ部品用のコテ先を使うのがベターですが、普通のコテ先でも特に問題ありません。
電解コンデンサは電源回路に使われることも多く、片方がベタのアースにつながっているとこれまた厳しいです。
私の方法ですが、リードが見えている部分に半田をモリモリ足します。
それを左右で繰り返しながら、少しづつ部品を宙に浮かせます。
浮かせるということは部品を動かすという事ですが、ここが一番大事で、半田が溶けてないのに動かすと当然ですが基板を壊します。
また、過熱しすぎるとパッド(基板の部品が載る部分)が剥離しやすくなります。出来るだけ短時間で終わらせることが必要です。
なのでしっかり半田を盛ります。半田を盛ると半田が熱をある程度保持するので作業性が良くなります。
ある程度宙に浮くと、コテが奥に入るようになるので縁切りします。
取り外し所要時間ですが、だいたい1個で1〜2分くらいでしょうか。
この方法であれば比較的やりやすいでしょう。
プロの方は安直に「コテ2本」とか書いてあるのですが、初めての場合はコテ2本でも難しいと思います。
あ、俺も一応本業ではプロだな(汗)。
これは液漏れしてない基板の作業法で、液漏れしていると、パッドが剥離しやすい、レジストが剥がれやすい、いろいろ問題が出てきます。ただ、その場合は軽く部品を押すだけで部品が取れたりもします。(汗)
その他、部品とパッドの設計が駄目な場合はもっと作業性が悪くなります。
今回のVP7723Aはパッド設計が駄目っぽい感じがしました。パッドが見えなかったので・・・。
部品のリードが見えているので、そこをめがけて半田をモリモリしました。
部品の取り付けですが、チップ電解にするならば、パッド上の半田を先ず綺麗に清掃しフラットにします。
その後片側に予備半田し、部品を仮止めします。
仮止めできちんと位置を決めます。
その後、本固定します。チップ電解の場合は部品の下にリードが来るので仕上がりは見えにくいです。
リード部品より若干長めに加熱し、半田を足して完成です。
先ずは、いきなり目的物を作業せず練習されることをお勧めします。
また、基板により難易度が違います。やりやすいもの、やりにくいものが明らかに存在します。