らいちゃんの人生墜落日記Part2

主にVintage Crown/Ureiアンプ修理が得意な、オーディオ機器修理人です。(他社もOK)他ではまず無い濃ゆい映像機器ネタあり、きゃりーぱみゅぱみゅさん、YOASOBIさんの大ファン。

近年のオーディオ事情

昔のように部屋にスピーカー、アンプを並べて鳴らす時代ではないようです。
でもそれらの機材も普通にまだ売ってますしね。
思うのはヘッドホン、イヤホン市場の異様な盛り上がり。
部屋も狭いですし音も出しにくいのでコンポとかいらんと。
ソースはYoutubeとかなのでなんでCD買うの?とウチの娘も言っております。
その代わり良質なヘッドホンで楽しみたいという現代の事情が出てきているようです。
こんだけ沼っている人が言うことじゃないけど、「ハイレゾ」と「バランス駆動のヘッドホン」は眉唾ですよ。
ハイレゾは、そもそも音楽制作の現場は今でも基本Fs=96KHz24bitなようで、それが民生用素材にそのまま降りてきているんでしょう。昔から48KHzはCD以外の機器では当たり前でした。レーザーディスクとかBS放送、DVDとかDVデッキとか。
バランス駆動ってのは昔っからある技術で真新しいものではないです。
パワーアンプではBTL接続ってやつになります。サンスイとかはαバランス回路とか言ってた頃のものはバランス駆動になります。要は波形で言うと上半分と下半分それぞれ増幅回路が入っているって事になります。
BTLにした場合、LとRの合計出力になるので出力は2倍、モノラルになります。
なので音源は2chでもアンプ回路は4回路入っています。
イヤホンやヘッドホンでこれをやり始めるのが何ともね。別にアンバランスでも問題ないのは当然当たり前ですが、敢えてバランス回路が良く聴こえるようチューニングしてあったりするんでたちが悪いです。
バランス駆動回路はマイナス側の信号レベルがGNDじゃないので、古いヘッドホンとかが使えません。
アンバランスヘッドホンをバランス出力で鳴らしたい方もいらっしゃるかも知れないですね。
でも、変換ケーブルは世間には出てないと思います。
それを作ると接続した時点でDAPなどが故障するかも知れないので止めましょう。
電気の知識が無いと危険でもあるのでご注意を。
コールド側出力をLとRでショートする事になります。
中の回路としてはアンバランスで途中まで作って、パワーアンプ手前で平衡にするんでしょうかね。
DACチップの出力、調べたこと無いけどアナログアウトはアンバランスだと思われます。
業務用のアナログミキサーなんかも高級機でもバランス入力を一旦アンバランスにしてから再度バランス化して出力しています。こんなのを見ていると何とも言えなくなります・・・が、そんな事言うやつがADI-2/4 Pro SE買ってんじゃねぇ、てな感じがします。