らいちゃんの人生墜落日記Part2

主にVintage Crown/Ureiアンプ修理が得意な、オーディオ機器修理人です。(他社もOK)他ではまず無い濃ゆい映像機器ネタあり、きゃりーぱみゅぱみゅさん、YOASOBIさんの大ファン。

Hafler 9303

以前に預かりっぱなしの続きです。
使用中にザリザリというノイズ。典型的な半導体のノイズです。
ただこの基板、初段はチップ多用なのですよ。
チップの現場離れてから3年くらいになるか、うちの設備で出来るんですけど目がね。拡大鏡が欲しい。
その上に、仕事だと新品基板だからやりやすいのですが、ガラエポなのに発熱と経年劣化でミーズリングしているというおまけつき。
トランジスタを取り寄せて初段回り全交換。
なんとかCH-2は直ったのですがCH-1がまだダメです。小さすぎて半導体チェッカが使えないので総当たり交換です。
どうやらトランジスタのhfeを相当厳密に管理しているようで、オン時のポップノイズが結構あります。
市販品の同型だと大量購入して選別か・・・半導体チェッカのオプションにSOT23用のがあるんですけどね。そこまでするかどうか。
何分相手が小さいので困りものです。
現状、CH-2に12Vくらい出ています。両面スルーホールありで回路は追いづらいです。
もう一度外して全交換するか?悩みどころです。
メーカー自体も修理は考えてないんでしょうね。使い捨てです。
チップ化は仕方ないですが、修理屋としてはしんどいです。
いや、やっぱり80~90年代Crownは良い。まだまだ直しやすい。
こないだ起こしたD-150A2は長時間テストでも安定しています。
個人的にはD-150A2に始まりD-150A2に終わっている感じがありますね。
起こしたというのは「激しいジャンクを頑張って修理した」という意味ですね。
最初の悲惨な状態から思うと頑張って直したので思い入れもひとしおであります。
主要な半導体を相当交換しているので安定しております。
フルオーバーホールだと、そろそろ初期型ではこの辺も交換すべきかなーと悩みますね。値段はぐんぐん上がりますけども。
特に終段は常に高圧が掛かっていて劣化する傾向が見られますね。
今回の個体は結果全滅になりましたので。
終段は特に時限爆弾みたいなもので、通電時間で劣化する傾向が見られます。
真空管ほどではないにしろ、過去の経験ではそんな感じですね。
スレッショルドの悪夢を思い出します。1個壊れて交換、すると他もつられてショートの連鎖・・・。
もうオリジナルがどうとか言ってられない年式です。TO-3型トランジスタが手に入るだけ有難いと思わねばなりません。