らいちゃんの人生墜落日記Part2

主にVintage Crown/Ureiアンプ修理が得意な、オーディオ機器修理人です。(他社もOK)他ではまず無い濃ゆい映像機器ネタあり、きゃりーぱみゅぱみゅさん、YOASOBIさんの大ファン。

ホイスト屋のひとりごと

昔を思い出しつつ、コンプラに引っかからない程度にいろいろ書くコーナーです。
【高所作業は怖くないの?】
ホイスト屋に12年程居ましたが、何分相手は高所に設置されたもの。
そこで作業をする訳ですが、高所は怖くないのか?と聞かれますと、怖いです。
怖いからこそ安全帯をきちんとして安全対策をします。仕事ごときで死にたくないし。
でも時々同業で落ちて死んだとか聞いてましたので死亡率は高い仕事かと。
高所って単なる高所じゃなくホコリが舞い夏場には屋根裏故熱が籠もります。
今思えば良くやってたなーとしか言えません。そんだけ修理の仕事が好きだったとも言えます。
【労基との調整】
危険な機器故に労基との関わりもそこそこありました。
設置報告書を出すだけのお気楽な仕事から、設置届だの改造だので打ち合わせたり。
若くて突っ走ってましたね・・・。
今は業者が設置届や報告書の代行をするのは多分だめかなと。
設置する事業者がもってこいとか言われるんでしょうな。
【クレーンの特別教育の代行】
何回かしました。普段天井裏を駆けずり回って汚れてコテコテの若造が、客先から依頼を受けて特別教育をします。
5t未満の天井クレーン、5t以上の跨線テルハだそうです。
実際、跨線テルハは客先には無かったです。鉄オタ観点からして鉄道の荷物、貨物輸送がなくなった時点で必要なくなってますから。
特別教育は、手っ取り早く日本クレーン協会からテキストを買って、客先の現場作業者に対し勉強を2日します。
1日半を座学、半日で実技。
とはいえ、2日もしているとお客さんも困るのと、費用を抑えるのと、テキストには関係ない部分も一杯あるのでそこは除外し、だいたい1日半に収めてました。テキストも不要な部分がすごく多いですから。
こんな先生なんて、普段はやる事はなかなか無いのですが、座って聞く方も大変だと思うのですよ。
テキスト通りに読んでても先生としても面白くないんで、現場で学んだ危険な経験、感電時の対策、事故の話とかします。テキストの中身は面白くないですが、リアルな話は面白いので皆さん良く食いついて聞いてくれます。
別にコレは業者が有償でするものではないのですが、会社とてその手の知識がある人が居ないので業者に投げる訳ですね。
【事故、事件】
危険な機械故に、事故、事件に巻き込まれることもありました。
某社にて無線式の10t天井クレーンが暴走し、残念なことに労働者の方が亡くなられた事件がありました。
うちが月例、年次点検を請け負っており、当時の所長が警察に事情聴取される事になりました。
内容としては、無線リモコンの操作面を床面に向けて置いたところ、置いた先に突起物があり暴走したとの事。
人為的なもので、作業者の過失によるもので弊社は特にお咎めはありませんでした。
その後その会社にそのクレーンの月例点検に入りました。
点検は現場が止まっている休日です。
点検位置に止めて、当該のクレーンガーター上で作業をしているとクレーン下に人が来て読経が・・・。
リアルにこんなんを経験すると、とてもね・・・。
我々も作業前には合掌してから作業を始めた記憶があります。
まぁ、そこまで危険なものだったんですよね。
特に重量のある長尺物を製造している現場はその手の災害は時々聞きました。