らいちゃんの人生墜落日記Part2

主にVintage Crown/Ureiアンプ修理が得意な、オーディオ機器修理人です。(他社もOK)他ではまず無い濃ゆい映像機器ネタあり、きゃりーぱみゅぱみゅさん、YOASOBIさんの大ファン。

超疲れ果てたけどリベンジ完了@5002VZ

前回、直ったと思ったら動作確認中に同じ不具合が再発した5002VZくん。相変わらず手強いです。
邪魔なので早急に修理せねばなりません。
状況は通電中、勝手にIOCが入ってしまってOUTPUT MODランプ点灯。リレーオフになります。
再度電源を入れると直るというもの。
フォトトライアックとかも怪しいですが、まずは電源入れて電気的に調べます。
±15V電圧:+が14.7Vでちょっと少ない、-が-15.5Vで、バランスは良くない。
このアンプはアナログ?コンピュータが載っていてこの±15V電圧はかなり重要。
なので手持ちの3端子レギュレータと交換。多少マシな電圧差になりました。
この電圧はアンプ各部に回るので7815/7915で賄うとなかなか発熱します。24Vからの降下分もここで熱になります。
次に気になるのは、そうですね、バイアスかな?と調べると、HS BIASが測定値0.56Vでトリマで調整不可能。
正常値は0.31Vです。
正常側はトリマの反応があるのでこれかな?と。めんどくさいですが出力モジュールに問題があると考えます。
てなわけでモジュール取り出す。正常側も参考になるので取り出す。
トリマ自体はおかしくない感じですが、正常側と比較するとなんか抵抗値がおかしいです。
テスタで抵抗値を確認しながらトリマを回すと正常側はそれなりに反応するのに、異常側は反応しません。
これっぽいです。手持ちトリマと交換。抵抗値もスムーズに出るようになりました。
組み立て直して、正常側モジュールのフレキも折れたので修正。
再度通電。最初はODEPとIOCが両方点灯しましたが、再確認したら直りました。
正常になったようなので、スピーカー接続の前にバイアス確認。規定の0.31Vに調整できました。
ブロック図によるとバイアスがおかしい場合は確かにOUTPUT MODが光る可能性はあります。
これで動作確認を続けます。いい加減TPから測定できる治具を作りたいです。
しかしメチャクチャシビアなアンプですな、これは・・・。アンプの分際でどんだけLM339N使ってんのと言いたい。
最近は修理後の動作確認用に昔良く聞いていたJazzの音源聴いてます。
鈍器10cmがしっかり鳴るのでビックリします。流石5002VZです。