らいちゃんの人生墜落日記Part2

主にVintage Crown/Ureiアンプ修理が得意な、オーディオ機器修理人です。(他社もOK)他ではまず無い濃ゆい映像機器ネタあり、きゃりーぱみゅぱみゅさん、YOASOBIさんの大ファン。

アンプの音質について

良く聞く事ですが「アンプをメンテナンスし部品交換するとオリジナルの音ではなくなる」と・・・。
実際否定できないのですが、果たしてユーザーが思う程メーカーは考えているのか?
少なくとも私がリアルに見ている実例ですが、たとえば。
以下は同一モデルでのロット違いの話です。
・メイン基板の設計がまるで変わっている。
・メインデバイスが別物になっている。
・終段トランジスタがサービスマニュアルと違っている。過去に修理した痕跡は無い。
・部品がロット別で違う。下手すると乗数すら違う。(もしやすると間違っている?)
こと、モデルサイクルが尋常なく長かったCrownのアンプ等、1種類を10年以上とか作っていましたら、当然ですが改良による設計変更や、部品が入手できなくなったことによる部品変更も当たり前にあります。
これらをひとくくりにして「オリジナルの音」というのは、いったいどこにあるのだろうといつも思う訳です。
その上に20年や30年経過することでの部品劣化は避けられず、今の時代に「オリジナル」に拘るというのはもはや無意味ではないかなと・・・。きちんとメンテナンスをした個体の音質を評価していただきたいといつも思います。
明らかにメンテナンスした個体の方が音質は良いといつも感じています。
いつ壊れるのかびくびくしながらビンテージ品を使うよりは、きちんと手を入れて安心してお使いいただくのがベターかと思います。
電解コンデンサだけを交換するのではなく、たとえば半固定抵抗も交換します。その訳は、経年で接触不良になると危険だからです。
何台も手がけていると各機種の弱点も見えますので、それらも加味してメンテナンスに含めています。
ことCrownのビンテージ品にはスピーカー回路にリレーがないので早めのメンテナンスをお勧めしております。
少しなにか部品が壊れるだけでスピーカー端子に40Vとか50Vとか出てきますので・・・。
ここ10年程のCE2000だとかはリレーが使ってありましてその点では安心です。
このCE2000ですが変なリレーを使っていますが、幸いに手に入りました。Urei6290等ともリードピッチは同じなので在庫しておく予定です。